講師と成績

こんにちは。シードタイムズ教務主任の谷垣です。
今回は講師と生徒の成績の関係性について。

 

塾講師をしていると、「スーパー講師」や「プロ講師」などの所謂、他の講師よりも良いとされる講師の話を耳にする機会が多くあります。

一般論として、良い講師に指導されたら生徒の成績が伸びると言う認識があると思いますが、皆さんはどう思いますか??

私の個人的な見解では、そういう事は「よくある」ことだと思います。ただし、なぜその様なことが「よくある」のか?と言う理由は皆さんと意見を異にするのではないかと思います。

ですので、良い講師について少し深掘りを。

自分の知る限りでの話になりますが、普通、良い講師と言えば「何でも分かりやすく教えてくれて、親身になってくれる」という様な講師像が一般的だと思います。

この事を念頭に色んな講師達を観察すると・・・講師の立場から見れば案外多いです。

むしろ他塾を含めて今まで関わってきた殆どの講師達はみんな本当に賢く、優しい良い先生(講師)達でした。

しかし、そんな良い講師達に教えられているはずの生徒達の成績推移を見てみると、講師によって割と明確な「差」や「違い」がある事も事実です。

生徒側から見れば講師との「相性」を考慮していないので、きっと成績を上げるには相性という要素が大きいのだろう!となります。

実際、先生との相性が悪くて塾を辞めたと言う人もいると思うので、納得しがちな理由ですが、成績が上がる・成績に差が出るという事の本質はそこではないと考えています。

では何なのか?もう少しお付き合いください。

 

相性の良い先生との学習は生徒を以下の様な流れに導きます。

・相性が良い講師は、生徒にとって好印象な講師です。

・好印象な人の話は聞いている側(生徒)が話の中身に関心を寄せてくれる。

・先生との会話では学習の話題が多く、勉強について考える機会が多く持てる。

・勉強について考える機会が増えると、勉強に関する意思決定をする機会が増える。

・勉強に関する意思決定の機会の多さは、生徒を(自分で勉強するという)自習へと導く。

・自習をすれば単純に勉強の時間が増えるので生徒は成績が伸びる。

結局、相性が良い事の裏には「勉強の時間が増えやすくなる」や「勉強の事を考える機会が増える」という事がある様に思います。

ですので、良い講師というのは、実は相性の良い講師と言うより、生徒が勉強に向かう姿勢を作れる講師となります。

*ただし、これは高校生の話。小中学生は相性が優先される。

 

私見混じりですが「良い講師」が明らかになった所で本題へ。なぜ成績が伸びやすいのか?

ここまで読むと、え?自習が増えたからでしょ?となりますが、もう一声、言いたいです!

私は成績が伸びるのは自習をするからではなく、自習によって繰り返し学習をするからだと思っています。

実際、自習をしても成績の伸び率に差が出ます。どれだけ分かりやすい先生の解説でも数日経てば忘れてしまうので、忘れない内に勉強して定着できたか?そもそも定着させる為の学習を意識的にしているのか?という差が結果として伸び率の差になるのだと思います。

1度、教わり理解をすると、それ以降は忘れないための学習が始まります。

膨大な学習量に比べて短い期間しかない大学受験を乗り越えるためには、この忘れないための学習(繰り返し学習)が必要不可欠になります。

同じ問題を解くのは答えを覚えているので意味がない!と思う人もいるでしょうが、その問題の解き方や発想・着想をセットで覚えておくと類題が解ける様になるので、すごい成績の伸びが達成できます。

今は昔と違って、オンライン教材のみならずYouTube等でも無料で解説を視聴できる様な良い解説・良い教材には困らない時代。そんな時代に成績が伸び悩むのは主な原因が解き方や解説の質にあるのではなく、そもそもの取り組み方に問題があるからではないでしょうか?

この機会にもう一度、自主学習の内容を見直して上手に合格への道を進みましょう!

皆さんの受験が、人生にとってよりよい経験になることを願っています。それでは今日はこのへんで。ご一読、ありがとうございました。