入試直前!!入試の見通しと演習の意義

こんにちは。シードタイムズ教務主任の谷垣です。

今回は表題の通り、これからの入試の見通しと演習の意義について。

最近風が冷たくなってきました。秋が深まりましたね。3年生達は高校生活がいよいよ終盤。学校では体育祭が終わってようやく入試の雰囲気が出てきた頃合いでしょうか。

これから公募入試を皮切りに、次々と入試本番がやってきます。とても焦る時期ですが、生徒達には10月~12月の間、次のような時間的感覚で過ごしてほしいと思っています。

・10月の10は1と0。この月の過ごし方で1月の方向性が半分決まります。

・11月の11は1と1。この月の過ごし方で1月の方向性が確定します。

・12月の12は1と2。この月の過ごし方で1月の状態が決まり2月の方向性が半分決まります。

ここで言う方向性とは正に志望校の事。夏までの希望通りに受験をするのか、方向性を変更して少し下げるのか。10月・11月の勉強内容がここに直結します。共通テスト(旧センター試験)を受験する人は特に注意したい月ですね。では話の本題に入っていきます。

 

これまで頑張ってきた人はこれから成績の伸び盛りを迎えます。実質的に入試の2/3は既に終わっているのですが、残りの1/3で勉強の仕方を間違えない事が非常に大切になります。シードタイムズの生徒は4月と8月(夏休み)で過去問を解いているので、自分に必要なものが何なのかを把握できていると思いますが、一般的な高校生はこれから過去問を解いて実際の演習に入る時期だと思います。ほとんどの人がここで焦り始めます。理由は簡単で、演習として過去問などを解いた時に「合格点に届かない!」という事に気が付くからです。しかし、「合格点に届かない!」の要素を見てみると、その理由はどうあれ、ほとんどの生徒が「時間内に解き終わっていない」という事実に行き当たります。皆、この事実を知ると「時間内に解き終わるためには慣れが必要だ!」と理解します。実は、ここまでは遅かれ早かれ誰もが通る道です。つまりここからが分かれ道。合否を分けるターニングポイント。分水嶺です。割と極論ですが、ここから大きく分けて2つのグループに分かれます。

1つ目は「慣れるためにひたすら過去問を解く」という、ひたすら演習のグループ。

2つ目は「慣れるためにひたすら復習する」という、ひたすら復習のグループです。

私はこの時期の面談では合格する可能性を上げるために「復習する」グループに属する事を勧めています。もちろん、合格に王道はないので過去問をひたすら解いたり、ひたすら演習しても合格する人はいます。しかし、思い出してみて欲しいのですが、そもそも過去問を解く意義は何だったのでしょうか?皆、何か目的があって過去問を解くという選択をしたはずです。

ここで少し掘り下げます。過去問を解く意義とは、大きく2つあるように思います。

「現在の立ち位置を知る(入試の難しさを知る)」事と「合格点を取るために何をすべきかを明確にする」事だと思っています。そして、それを明らかにするための4つの基準が[時間][難易度][傾向][得点]だと思います。

つまり、そもそも過去問を解く前に、本来何かしらの「目的意識」があったはずなのですが、時期が時期だけに合格点欲しさに「得点」に注目しすぎて他の要素を忘れてしまい、演習地獄という罠にかかる生徒がとても多いです。演習地獄の怖いところは、演習は毎回「得点」がでるので達成感が出て勉強をやった感が出るところです。演習を行えば必ず反省点が出るはずなのですが、反省点を見つけるための学習(演習)を繰り返してしまうという失敗をしがちだという事です。過去問演習では特にそうですが、過去問演習は何をどういう目的で復習するべきなのか?を見つけるための学習なので、これを復習に繋げないと受験全体を通して得点が伸びにくくなります。ですので、受験生の皆さんはしっかり目的意識を持って学習に取り組んで欲しいですね。

 

ここまでは演習の意義を通して学習内容を間違える事の怖さの一端を紹介してきました。もしかしたら、「単純に復習が大切という話」と考えている人もいるかも知れません。しかし実際に体験してみると、これがなかなか難しいです。この時期の受験生の心理はもっぱら「得点を上げて安心したい!」です。そして、安心するために一番手っ取り早いのが(過去問)演習であり尚且つ充実感もあることから、最終的に充実感の薄い復習の為にこの時期の貴重な時間を使う事がまるで「リスク」だというように感じてしまう生徒が多いです。ですから、この時期にしっかり分析を行い復習へと導いてくれる人がいないと、生徒にとって復習は時間の浪費に近い感覚に陥ってしまいます。この時期は本当にストレスがかかる受験生の正念場ですが、復習は得点を伸ばすために行うものだと肝に銘じて、しっかり分析を行い間違えない学習をして欲しいと思います。そして、できれば皆がしてきた努力が報われ合格を

して笑顔で卒業して欲しいですね。皆さんの頑張りがしっかり返ってくることを願っています。最後まであきらめずに頑張りましょう!それでは今日はこの辺りで。

今回もご一読、ありがとうございました。